静岡県立大学学部?短期大学部?大学院学位記授与式
3月17日、静岡市駿河区のグランシップで、学部?大学院?短期大学部の合同学位記授与式を開催しました。
学部卒業生633名、短大部卒業生112名、大学院修士?博士前期課程修了生94名、大学院博士後期課程修了生6名、計845名が学位記を受け新たな道を歩みだしました。
今井康之学長は式辞で、卒業後に期待される能力として「独立して思考する力」「レジリエンス(立ち直る力)」の2点を挙げ、企業からも求められている資質であると述べました。そして最後に「社会で活躍する場は広がっており、卒業後も気軽に母校を訪れ、ホームグラウンドとして関係を続けてほしい」と締めくくりました。
卒業生を代表し、看護学部の鈴木萌香さんは、「4年間で学んだこと、思い描いた看護像を忘れずに、あたたかな看護を提供できる看護師となれるように努力を続けていきたい」と抱負を述べました。
式典後、キャンパスへ戻った卒業生たちは、友人や恩師との別れを惜しみつつ、互いの門出を祝う笑顔を交わしながら、新たな一歩を踏み出していきました。
学部卒業生633名、短大部卒業生112名、大学院修士?博士前期課程修了生94名、大学院博士後期課程修了生6名、計845名が学位記を受け新たな道を歩みだしました。
今井康之学長は式辞で、卒業後に期待される能力として「独立して思考する力」「レジリエンス(立ち直る力)」の2点を挙げ、企業からも求められている資質であると述べました。そして最後に「社会で活躍する場は広がっており、卒業後も気軽に母校を訪れ、ホームグラウンドとして関係を続けてほしい」と締めくくりました。
卒業生を代表し、看護学部の鈴木萌香さんは、「4年間で学んだこと、思い描いた看護像を忘れずに、あたたかな看護を提供できる看護師となれるように努力を続けていきたい」と抱負を述べました。
式典後、キャンパスへ戻った卒業生たちは、友人や恩師との別れを惜しみつつ、互いの門出を祝う笑顔を交わしながら、新たな一歩を踏み出していきました。

式典の様子
学位記授与

在学生代表による送辞
卒業生代表による答辞
草薙キャンパスにて
みんなで記念撮影
学長式辞
学長 今井 康之

本日、鈴木康友静岡県知事、中田次城静岡県議会副議長をはじめ、ご来賓の方々、ご家族、保証人の皆様のご臨席を賜り、必威体育_必威体育app-【官网下载】7年度静岡県立大学 学部?短期大学部および大学院の学位記授与式を挙行できますことは、まことに喜ばしく、関係者一同、心より御礼申しあげます。ご家族、保証人の皆様方のご支援、ご理解につきましても、心から感謝申し上げます。
まず初めに、静岡県立大学で学業の研鑽を積み、本年度めでたく卒業される5学部の633名の皆さん、短期大学部の112名の皆さん、大学院の100名の皆さんに対し、静岡県立大学の教員、職員、役員を代表して、心よりお祝いを申し上げます。
このところ、日本全体の研究力の低下が懸念されていましたが、昨年の自然科学系のノーベル賞では、久々に2名の日本人の研究者が受賞しました。生理学または医学賞では、坂口志文先生、化学賞では、北川進先生です。
坂口先生の研究は、私の専門領域に比較的近いため、受賞までのいきさつについてある程度想像できます。このところ、受賞候補者にあげられて来ていましたので、自然な流れだと思います。ただ、研究自体は大きな波乱含みだったことでしょう。研究結果が最初に論文発表された今から40年ほど前には、当時主流だった学説と大きくくい違っていたためもあって、注目されなかったようです。その後も、逆風の状況が続き、最初の発表から10年ほどしてかなり重要な論文を発表したときでも、注目度は高くなかったようです。粘り強く研究を続けてさらに10年、自分自身のグループで決定的な証拠を提出し、違うアプローチから共同受賞に至った研究者の研究内容とも整合性がとれて、広く業績が認められるようになりました。それからさらに20年たった今回、受賞に至ったわけです。
受賞が決まった直後のインタビューで、研究の初期段階における気持ちを話されていましたが、「淡々と実験を続けた」というお答えでした。研究の流行を追ったり、成功しそうな短期的な目標に立ったりするのではなく、自分自身の疑問点をつきつめた、まさに平常心の極みといえます。
さて、皆さんは本学の学位授与方針(ディプロマポリシー)を満たしたので、卒業を認められたわけですが、卒業が最終目的というわけではありません。これから社会に出て活躍し、あるいは大学院に進学する人もいると思います。いずれにせよ本学を卒業した人に期待されている能力を2つあげます。
一つ目は、「独立して思考する能力」です。周囲の意見を鵜呑みにしないこと、自分の頭で考えることにあたります。もう一つは、「立ち直る力、レジリエンス」です。これは、特に実験をともなう自然科学系ではよくあることで、「失敗と向きあうこと」にあたります。失敗の原因が自分の技術の不足にあるとは限りません。実験を計画した時点での仮説が誤っていることもありますし、その時点で全く知られていなかった、思いもよらない現象に直面している可能性もあります。チャンスかもしれません。これらの能力(立ち直る力、独立して思考する能力)は、企業の研究所の幹部と話をしていても、求められているのは明らかです。
本学の卒業生を外部から評価したデータがあります。大学のホームページに頻繁に出現していますので、見た人もいるかもしれません。
昨年の日経キャリアマガジンに掲載された「卒業生の活躍度が分かる新?就職力ランキング2025-2026」中小規模大学版があります。入学定員2,000名以下の中小規模の国公私立大学が対象です。企業の人事担当者にアンケートをとり、「各大学を卒業した新入社員の資質?姿勢」および「その大学の取り組み」について、数値化して評価したものです。総合ランキングで、本学は3位に入りました。静岡県立大学は1987年に開学し、もうすぐ40周年を迎えます。卒業生の皆さんによって、本学の伝統が引き継がれることを確信しています。
本学としては、海外の大学との交流について、今後とも重要なテーマとなると考えています。新型コロナウイルス感染症の世界流行の後、海外の大学との交流を再開しているところです。そのなかで、あまり知られていないことですが、フィリピン大学との交流について、例としてあげます。昨年11月に、フィリピン大学の元教授のバレスカス先生およびフィリピン大統領府の「在外フィリピン人委員会」の方々が来学されました。フィリピン大学は、学生数64,000名(2023年)のたいへん大規模な国立大学で、アジアの中でも有力大学の一つです。そのなかで、「日本の大学のなかで、静岡県立大学といえばフィリピンでは有名だ」というお話が出てきました。
その背景として、本学とフィリピン大学は1996年から「大学間交流協定」を結び、継続的に交換留学を実施していること、および30年に渡って国際関係学部で「地域言語」の授業科目として「フィリピノ語」を教授していることをあげられました。日本でフィリピノ語を教えている大学は、数少ないそうです。フィリピノ語は、マイナーな言語として、フィリピンでは、世界から消滅することに対して危機感を持っているそうです。
本学での授業成果についての具体的な証拠としては、本学のホームページにも掲載していますが、2026年2月に浜松で開かれたフィリピノ語スピーチコンテストでの成績があげられます。このコンテストには、全国から参加者が募集されています。国際関係学部と国際関係学研究科の3名が入賞を独占(1位と2名の同率2位)しました。
さて、公立大学である本学として、地域貢献が一つの重要な使命でもあります。従来地域貢献というと、大学の必威体育_必威体育app-【官网下载】を地域に実装するとか、大学の教員が地域社会に提言を発信するなどの活動が主に認識されていました。しかし、日本が人口減少社会となり、2035年から40年にかけて、18歳人口が急激に減少する予測がなされている現状で、地域が多くの課題を抱えていることを直視する必要があります。教員と学生が協力して地域の課題を整理して研究を行い、できれば学生自身の発想に基づいて解決策を提案して実行に移す力を養うことが大学にも求められていると思います。本学で学んだ経験は、皆さんのこれからの実生活での課題解決に活かされていくと思います。
皆さんの目の前には、活躍するフィールドが広がっています。また、広い社会に出てからも、研究室やゼミの出身者との人的なつながりも活かして、気軽に本学を訪ねてきてください。本学をホームグラウンドと思っていただけると幸いです。
本日は、ご卒業、誠におめでとうございました。今後の皆さんの活躍を期待しています。
(2026年3月18日)
まず初めに、静岡県立大学で学業の研鑽を積み、本年度めでたく卒業される5学部の633名の皆さん、短期大学部の112名の皆さん、大学院の100名の皆さんに対し、静岡県立大学の教員、職員、役員を代表して、心よりお祝いを申し上げます。
このところ、日本全体の研究力の低下が懸念されていましたが、昨年の自然科学系のノーベル賞では、久々に2名の日本人の研究者が受賞しました。生理学または医学賞では、坂口志文先生、化学賞では、北川進先生です。
坂口先生の研究は、私の専門領域に比較的近いため、受賞までのいきさつについてある程度想像できます。このところ、受賞候補者にあげられて来ていましたので、自然な流れだと思います。ただ、研究自体は大きな波乱含みだったことでしょう。研究結果が最初に論文発表された今から40年ほど前には、当時主流だった学説と大きくくい違っていたためもあって、注目されなかったようです。その後も、逆風の状況が続き、最初の発表から10年ほどしてかなり重要な論文を発表したときでも、注目度は高くなかったようです。粘り強く研究を続けてさらに10年、自分自身のグループで決定的な証拠を提出し、違うアプローチから共同受賞に至った研究者の研究内容とも整合性がとれて、広く業績が認められるようになりました。それからさらに20年たった今回、受賞に至ったわけです。
受賞が決まった直後のインタビューで、研究の初期段階における気持ちを話されていましたが、「淡々と実験を続けた」というお答えでした。研究の流行を追ったり、成功しそうな短期的な目標に立ったりするのではなく、自分自身の疑問点をつきつめた、まさに平常心の極みといえます。
さて、皆さんは本学の学位授与方針(ディプロマポリシー)を満たしたので、卒業を認められたわけですが、卒業が最終目的というわけではありません。これから社会に出て活躍し、あるいは大学院に進学する人もいると思います。いずれにせよ本学を卒業した人に期待されている能力を2つあげます。
一つ目は、「独立して思考する能力」です。周囲の意見を鵜呑みにしないこと、自分の頭で考えることにあたります。もう一つは、「立ち直る力、レジリエンス」です。これは、特に実験をともなう自然科学系ではよくあることで、「失敗と向きあうこと」にあたります。失敗の原因が自分の技術の不足にあるとは限りません。実験を計画した時点での仮説が誤っていることもありますし、その時点で全く知られていなかった、思いもよらない現象に直面している可能性もあります。チャンスかもしれません。これらの能力(立ち直る力、独立して思考する能力)は、企業の研究所の幹部と話をしていても、求められているのは明らかです。
本学の卒業生を外部から評価したデータがあります。大学のホームページに頻繁に出現していますので、見た人もいるかもしれません。
昨年の日経キャリアマガジンに掲載された「卒業生の活躍度が分かる新?就職力ランキング2025-2026」中小規模大学版があります。入学定員2,000名以下の中小規模の国公私立大学が対象です。企業の人事担当者にアンケートをとり、「各大学を卒業した新入社員の資質?姿勢」および「その大学の取り組み」について、数値化して評価したものです。総合ランキングで、本学は3位に入りました。静岡県立大学は1987年に開学し、もうすぐ40周年を迎えます。卒業生の皆さんによって、本学の伝統が引き継がれることを確信しています。
本学としては、海外の大学との交流について、今後とも重要なテーマとなると考えています。新型コロナウイルス感染症の世界流行の後、海外の大学との交流を再開しているところです。そのなかで、あまり知られていないことですが、フィリピン大学との交流について、例としてあげます。昨年11月に、フィリピン大学の元教授のバレスカス先生およびフィリピン大統領府の「在外フィリピン人委員会」の方々が来学されました。フィリピン大学は、学生数64,000名(2023年)のたいへん大規模な国立大学で、アジアの中でも有力大学の一つです。そのなかで、「日本の大学のなかで、静岡県立大学といえばフィリピンでは有名だ」というお話が出てきました。
その背景として、本学とフィリピン大学は1996年から「大学間交流協定」を結び、継続的に交換留学を実施していること、および30年に渡って国際関係学部で「地域言語」の授業科目として「フィリピノ語」を教授していることをあげられました。日本でフィリピノ語を教えている大学は、数少ないそうです。フィリピノ語は、マイナーな言語として、フィリピンでは、世界から消滅することに対して危機感を持っているそうです。
本学での授業成果についての具体的な証拠としては、本学のホームページにも掲載していますが、2026年2月に浜松で開かれたフィリピノ語スピーチコンテストでの成績があげられます。このコンテストには、全国から参加者が募集されています。国際関係学部と国際関係学研究科の3名が入賞を独占(1位と2名の同率2位)しました。
さて、公立大学である本学として、地域貢献が一つの重要な使命でもあります。従来地域貢献というと、大学の必威体育_必威体育app-【官网下载】を地域に実装するとか、大学の教員が地域社会に提言を発信するなどの活動が主に認識されていました。しかし、日本が人口減少社会となり、2035年から40年にかけて、18歳人口が急激に減少する予測がなされている現状で、地域が多くの課題を抱えていることを直視する必要があります。教員と学生が協力して地域の課題を整理して研究を行い、できれば学生自身の発想に基づいて解決策を提案して実行に移す力を養うことが大学にも求められていると思います。本学で学んだ経験は、皆さんのこれからの実生活での課題解決に活かされていくと思います。
皆さんの目の前には、活躍するフィールドが広がっています。また、広い社会に出てからも、研究室やゼミの出身者との人的なつながりも活かして、気軽に本学を訪ねてきてください。本学をホームグラウンドと思っていただけると幸いです。
本日は、ご卒業、誠におめでとうございました。今後の皆さんの活躍を期待しています。
(2026年3月18日)




